瑞穂市商工会 同志社大学法学部長・法学研究科長 村田 晃嗣 先生の講演

昨日、瑞穂市商工会が主催する講演が瑞穂市総合センターで開催されました。講演者は同志社大学の村田先生でした。

そこでは、世界の情勢とリーダーシップに関しての講演を拝聴いたしました。

要点としては

1.現在のアメリカは中東からアジアに重点を移してきている。今後10年間はアジア重視となるが、イランの動向によっては再度中東に勢力を集中する恐れがあるため、それは阻止しなければならないこと

2.現在の日本の状況は、「高齢化社会」を過ぎて、「高齢社会」であること。また今後はさらにその状況が悪化し、世界で経験したことのない社会構成となること。

3.1968年から2011年まで日本は世界経済の2位の地位を保ってきたが、それは中国にとってかわられ、中国は30年遅れで日本と同じ発展をしていること。そして、今後は中国経済が現在の規模の2倍に成長することも考えられる。

4.個人金融資産のうち500兆円が相続によって移転されるが、これは都市部に移住した世代へと引き継がれるため地方と都市部との格差が拡大する恐れが強い。

5.アメリカの1%の富裕層が金融ストックの富の70%を保有していること

6.格差が開いたことが問題となるが、貧富の格差、学歴格差その他あるが、現在で最も重要なのは将来に対する「希望」が見えない「希望格差」があること。

7.希望の定義は、「欲望」「願望」ではない、公共性を持った実現可能なもの (正確には記憶できませんでした。)

8.リーダーシップとは、フォロワーが存在していることが絶対条件であること。

以上のような内容でした。「希望格差社会」と言われていますが、確かにそんな気がします。高度成長期には将来の道筋が明らかであり、いわゆる一流大学、一流企業の流れに乗ってその中で我慢しながら進めば将来が約束されていたといえます。現在はすべての人に将来に対する希望が薄くなってきているようです。

特に経営者の方がたはたゆまぬ努力を重ね、日々競争の中に身を置かれています。そのような状況を一緒にともに戦っていく。そんなグループでありたいと思っています。

木村太哉