その他

「戦略論の本質」 野中郁次郎他 より

「実践を通じて真理を発見し、さらに実践を通じて真理を実証し、真理を発展させる。感性的認識から能動的に発展して、理性的認識に到達し、さらに理性的認識から、能動的に革命実践を指導し、主観世界を改造する。実践、認識、再実践、再認識、このような形態は、循環往復してきわまるところがなく、しかも実践と認識の一循環ごとの内容はすべてより高い程度に進む。これがすなわち、弁証法的唯物論の認識論のすべてであり、こればつまり弁証法的唯物論の知行統一観である」 実践論 毛沢東

 

犯罪構成要件の理論 小野清一郎

「犯罪とは悪である。そして律は刑を以てその悪を匡さんとするものである。それ故に其は行為者を離れて考へられない。いはば行為者において行為を見るのである。二罪以上倶発するとき、其の重きものを以て論ずるは、蓋しその重き罪を以て行為者の反道義性の程度に相応する所以と考えられたものであらう。東洋刑法は或る意味において主観主義であり、行為者刑法であるとも謂へる」(p374)

小野博士は、団藤重光博士の師匠にあたる人物であり、刑法における日本の構成要件理論を確立された大家である。同時期に京都で佐伯博士が構成要件理論を導入されているが自由主義的思想から戦前においては主流とはなりえなかった。

「行為とは、行為者人格の主観的現実化である」 団藤重光

H&M今秋、岐阜に中部2号店 モレラ岐阜

中部の2号店として9月に岐阜本巣市の「モレラ岐阜」にH&Mの出店が決まったようです。

私も、最近はお安くH&Mの服を着ていますので、9月からは近くにできて大変助かります。

それにしても、ファストファッション等の低価格商品の浸透はすごいですね。生産拠点が世界的に拡がることで、ものの価格が世界的に一定の金額に収れんされていくのは必須なのでしょう。

わたくしも、以前東京の税理士法人で、「LoveBoat」等のブランドを展開する㈱ララ・プランの民事再生法申請のお手伝いをさせていただきました。そこでも、渋谷でのファストファッションの台頭による売上減少と、多店舗展開による出店コスト負担を原因として借入過多となってしまったことが再生申立ての原因とされていました。

当地域ではアパレル産業が地場産業として地域をけん引してきた時代もあったようですが、現在でもその影響から脱し切れていないようで、「ファッション」「柳ケ瀬」といった過去の遺物にすがっているように見受けられます。時代は変化しています。どこかの組合で着服が行われたのも、いまだに柳ケ瀬活性化とかいって補助金に頼る体質、やめたほうがいいのでは。

木村太哉

丸山真男「日本の思想」より

「こうしてイメージというものはだんだん層が厚くなるに従って、もとの現実と離れて独自の存在に化するわけでありまして、つまり原物から別の、無数の化けものがひとり歩きしている、そういう世界の中にわれわれは生きているといっても言い過ぎではないと思います。しかも今、本物と化けものというふうに申しましたけれども、ある対象について多くの人々が抱くイメージが共通してきますと、たとえばアメリカってのはこういう国だ、あるいはソヴィエトってのはこういう国だというような、漠然とした、それほど体系的に反省されていないような一つの像ですね、その共通の像というものが非常に拡がってきますと、その化けものの方が本物よりもリアリティをもってくる。つまり本物自身の全体の姿というものを、われわれが感知し、確かめることができないので、現実にはそういうイメージを頼りにして、多くの人が判断し行動していると、実際はそのイメージがどんなに幻想であり、間違っていようとも、どんなに原物と離れていようと、それにおかまいなく、そういうイメージが新たな現実を作り出していく―イリュージョンの方が現実よりも一層リアルな意味をもつという逆説的な事態が起るのではないかと思うのであります。」 思想のあり方について