ザ・キャッシュマシーン

マーケティングの宿題

「市場認知、顧客開拓、関心度工場とかいろいろ出てくるんだけど、よく違いがわからないの。お父さん、整理したいんだけど、手伝ってくれない?」

 

「まるで20年前に戻った気分だな。しかし、基本的には、みんなどれも簡単なことだよ。人が買う製品には二種類ある。衝動的に買ってしまう製品と、理性的に考えてから買う製品だ。まずは、理性的に買う製品、つまり責任ある人間が、一定の理性的な意思決定プロセスを行ってから買う製品のほうから始めてみよう。人は何か必要な物があると、まず最初に、その物をつくっている特定のブランドについて知ろうとする。そしてそのブランドに興味を抱き、そのブランドがつくっている特定の製品について学ぶ。もしその製品を買うことに興味がわいたなのなら、その人はそのブランドの会社の見込み客になる。マーケティングの仕事っていうのは、こうした自分たちの製品を買ってくれそうな見込み客をできるだけ増やすことにあるんだよ。それからマーケティングは、問題は何かを見つけるのも仕事だ。認知度なのか、関心度なのか、あるいは知識なのか、もし問題が何なのかがわかったら、それに合わせてマーケティング努力を集中させることができる。」

「例えば、メルセデスベンツは認知度が非常に高い。誰でも知っている。だけど、ほとんどの人はベンツを買おうとは思わない。値段が高すぎると思っているからだよ。だから、メルセデスのマーケティングキャンペーンは、下の方のクラスの車種はそれほど高くないと、価格を一生懸命強調しているんだよ。」

「衝動的に駆ってしまう製品の方は?」

「しゃれたパッケージの新しいハミガキを見る。まず、とにかくそれを買ってしまう。買ってから初めてそのブランド名に気づく。使ってみて、そのブランドに興味を抱く。こうした類の製品は、ほとんどが低価格の製品なんだけろ、購買プロセスに特に一定の順番なんてないんだよ。実は、それよりもっと複雑なんだ。いろいろな心理的要因がかかわっているんだよ」