スモールビジネス・マーケティング 岩崎邦彦 著  ①

小規模メリットの創造

・同質化競争による真空地帯の発生→真空地帯にポジショニングする。EX「個性化市場」「高級化市場」「多品種少量市場」「短サイクル市場」

・消費者ニーズが均一的→平均的ニーズに対応したポジショニング→今日、価格競争と消耗戦→スケールメリット→×小規模小売業

・店舗規模と顧客満足度は負の相関関係→こだわりの希釈化

・スモールビジネスの変化対応力→大規模化、変化に時間がかかる。一方小規模小売業「変化」を「チャンス」に転換しやすい。可変性

・スモールビジネスの地域密着力、地域とのつながりを武器にする。→まずは自店の足元にある商圏を深耕し、地域にしっかり根をはる。具体的には、地域産品の販売、地域産品の素材として利用、特産品の販売、地域限定品の取り扱い、地域ブランドの導入、地域モニターの活用、経営への住民参加、地域イベントの関与など

・小規模メリットの顕在化→潜在的な可能性である小規模メリットをいかにして顕在化するか。マーケティングが重要

 

 

丸山真男「日本の思想」より

「こうしてイメージというものはだんだん層が厚くなるに従って、もとの現実と離れて独自の存在に化するわけでありまして、つまり原物から別の、無数の化けものがひとり歩きしている、そういう世界の中にわれわれは生きているといっても言い過ぎではないと思います。しかも今、本物と化けものというふうに申しましたけれども、ある対象について多くの人々が抱くイメージが共通してきますと、たとえばアメリカってのはこういう国だ、あるいはソヴィエトってのはこういう国だというような、漠然とした、それほど体系的に反省されていないような一つの像ですね、その共通の像というものが非常に拡がってきますと、その化けものの方が本物よりもリアリティをもってくる。つまり本物自身の全体の姿というものを、われわれが感知し、確かめることができないので、現実にはそういうイメージを頼りにして、多くの人が判断し行動していると、実際はそのイメージがどんなに幻想であり、間違っていようとも、どんなに原物と離れていようと、それにおかまいなく、そういうイメージが新たな現実を作り出していく―イリュージョンの方が現実よりも一層リアルな意味をもつという逆説的な事態が起るのではないかと思うのであります。」 思想のあり方について